NGT事件につき、第三者委員会報告書、マスコミ記事、メンバー達の発言、弁護士の見解等々を比較・整理し、何が「確かに言えること」かを整理します。


本項は、AKBグループの運営会社であり、AKBグループを作り出した会社たるAKSを扱う。
2006年設立。2020年4月にヴァーナロッサムに改名・改組。

本項は、AKS/ヴァーナロッサムにつき、NGT48暴行事件・NGT諸事件の理解に欠かせない部分(とサイト管理人が考えるもの)のみを扱う。

単なる同名の「AKS」で、ヴァーナロッサムとは無関係の企業・商品が日本国内に多数存在している事に注意が必要である。
※参照:エケペディア「Vernalossom」

名称とAKBG

「AKS」の名前の由来は創設にあたった3名、すなわちA(秋元康:総合プロデュース・作詞担当)、K(窪田康志:株式会社AKSの元代表取締役社長)、S(芝幸太郎:株式会社Office48の代表取締役)とされる。
つまり「AKS」は「『AKシリーズ』『AKBシリーズ』の略語」ではない。そもそもAKBグループは「シリーズ」とは通常呼ばれず、AKBグループの略称は「AKBG」もしくは「48G」である。
概念を表にすると以下の通りとなる。
AKS =運営会社(但し全てのグループの運営ではない)
AKBG=AKB48 SKE48 NMB48 HKT48 NGT48 STU48 (ほか、海外グループや休止中のグループ等)

体制・沿革

(株)Office48・(株)AKS

2005年にAKB48が活動を始め、株式会社Office48がそのマネジメントを行っていた。
2006年に、株式会社AKSが設立され、株式会社Office48からグループ運営や管理業務を移管された。

すなわち、
  1. AKB48と株式会社Office48が先にあり
  2. 翌年にAKSが設立され
  3. AKSがAKB48の拡大していく業務を引き継いだ
という経緯を辿っている。

2005年〜2019年、運営に当たったグループ

AKSには、日本国内で2020年9月7日現在活動するAKBグループのうち、AKB48・SKE48・HKT48・NGT48・NMB48の運営をした実績があるが(この他に2020年9月7日現在活動していないグループとして例えばSDN48がある)、時期によってこれらの運営を別会社に譲渡する・されるなどしており(※1)、全ての時期で全てのグループを運営していた訳では無い。
STU48は当初から株式会社STUが運営を行っており、AKSが運営した事は無い。
すなわち「AKBGであるが、AKSは運営していない」グループが、少なからず存在していた。

NGT48暴行事件が起きた2018年12月8日時点では、AKSが運営していたのはAKB48、HKT48、NGT48、NMB48、SKE48であったが、STU48を運営していたのは別会社であった。
2018年12月8日時点でAKSが運営AKB48・HKT48・NGT48・NMB48・SKE48(※2)
2019年6月1日〜2020年3月31日の間AKSが運営AKB48・HKT48・NGT48
AKSが運営した事があるグループAKB48・HKT48・NGT48・NMB48・SKE48
AKSが運営した事が無いグループSTU48

※1:例えば大阪・難波を拠点とするNMB48は以下のような運営と譲渡(KYORAKU吉本.ホールディングス→AKS→KYORAKU吉本.ホールディングス)を経ている。
  • 2010年、KYORAKU吉本.ホールディングス(会社サイト)によってNMB48が設立され、同社が以降NMB48の運営に当たる。(オリコン記事
  • 2016年10月、KYORAKU吉本.ホールディングスからAKSに、NMB48の事業が譲渡される。(オリコン記事
  • 2019年6月1日、AKSからKYORAKU吉本.ホールディングスに事業譲渡。(オリコン記事

※2:2019年3月1日、株式会社SKEが、AKSから事業譲渡を受けた(株式会社SKEプレスリリース(PDF))。この事業譲渡は2018年11月13日に発表されM&Aニュース東洋経済)、2018年12月27日に契約を締結しており(日経会社情報DIGITAL)、(同年12月8日に発生した)暴行事件とは関係無い。その後、株式会社SKEは「ゼスト」に改名している(日刊スポーツ記事)。

2020年4月:改名・改組・分割

2020年4月以降、AKSは株式会社Vernalossom(ヴァーナロッサム)に改名・改組し、日本国外48グループとIZ*ONEの運営、新規事業を行う会社となった。

AKBGの運営はそれぞれ全て個々のグループを運営する会社に移行した。
2020年3月までAKSが運営していたAKB48、HKT48、NGT48も、全てAKSおよびその後継会社Vernalossomの運営から離れた。

2021年3月現在、AKBG各グループと運営会社の対応関係は、以下の通りである。
グループ名運営会社名
AKB48株式会社DH
SKE48株式会社ゼスト
NMB48株式会社Showtitle
HKT48株式会社Mercury
NGT48株式会社Flora
STU48株式会社STU
  • NMB48を運営する株式会社Showtitleの親会社は吉本興業ホールディングス。
  • SKE48を運営する株式会社ゼストの親会社は株式会社KeyHoder。
  • HKT48の運営会社Mercuryと、NGT48の運営会社Floraについては、両社とも親会社は株式会社Sproot。

以下は、2021年2月28現在、登記されていた、各会社の資本金と、本店所在地の概要である(吉本興業ホールディングスのみ、ウェブサイト参照)。親会社には(親)を会社名の手前に付している。
グループ名運営会社名資本金本店所在地
海外等株式会社Vernalossom4000万円東京都千代田区※
AKB48株式会社DH1000万円東京都千代田区※
SKE48(親)株式会社KeyHoder55億5824万9830円東京都港区※
SKE48株式会社ゼスト1億円東京都港区※
NMB48(親)吉本興業ホールディングス株式会社1億円大阪市中央区
NMB48株式会社Showtitle2500万円東京都新宿区
HKT/NGT(親)株式会社Sproot3億9000万円東京都港区※
HKT48株式会社Mercury100万円福岡県福岡市
NGT48株式会社Flora100万円新潟県新潟市
STU48株式会社STU1億円広島県広島市
    • DHとVernalossomの住所は同一である。
    • KeyHolderとゼストの住所は同一である。但しSprootと両社の住所は一致していない。

経営者・責任者

2012年以降の取締役一覧表

下図は、登記簿謄本を基に作成した、2012年以降のAKS・ヴァーナロッサムの取締役・監査役の一覧表。
(スマホの場合は図をクリックすれば正常に表示される)

創業者達

名前の由来になった創業者3名(秋元・窪田・芝)は、事件当日(2018年12月8日)時点、取締役では無く、窪田と芝については既に経営から退いていた。本項では詳細は割愛する。

秋元康については「秋元康」を参照。

吉成夏子(代表取締役社長・100%株主)

吉成夏子」を参照。

今村悦朗(事件当時支配人)

今村悦朗」を参照。

松村匠(取締役)

(これを当サイト管理人が記述している時点で)日本語版ウィキペディアでは「2011年にフジテレビを退社した」とあるが、退社の正確な時期についての出典が無い。
ただし、フジテレビ出身である事は、記者会見時に松村本人から否定されていないため、確実な事実である(THE PAGE 2019/3/22)。

2012年3月26日報道時点で、松村匠は「AKB48の運営会社・AKSのコンテンツビジネス本部の本部長」であった(日経新聞アーカイブ2012/3/26 7:00)。
そして2014年6月30日、AKS取締役に就任した(出典:閉鎖謄本)。
2014年6月30日は、吉成夏子以前に代表取締役を務めていた窪田康志が、代表取締役・取締役を辞任した日である(出典:閉鎖謄本)。

すなわち松村匠は、窪田康志体制下でも働いていた一方で、吉成夏子社長体制で新たに取締役となった人物である。

2014年から2019年まで、代表取締役吉成夏子の下で働いた取締役達のうち、長い間取締役を務めていたのは、松村匠と大村拓也である。
始期は不詳であるが、2019年1月〜3月頃に、
  • 大村拓也:取締役専務(経営・経理全般、経営企画全般)
  • 松村匠:取締役(運営に関する全部の責任)
  • 寺田明弘:取締役(海外事業、2018年8月1日から取締役)
といった分掌になっていた(THE PAGE 2019/3/22)。
(下に掲出した画像:取締役一覧表も参照)

2019年1月から3月22日まで、表に出て記者達の質問に答えるなどしていたのは、AKS取締役たる松村匠であった。
2019年3月22日の第三者委員会報告書記者会見でも、松村匠が主に記者達との質疑応答を担った。
しかし2019年4月に松村匠は異動されており、記者会見で「持ち帰る」としていた課題は結局今まで提出されていない。
2019年6月30日、松村匠はAKS取締役を辞任している。

早川麻依子(事件翌月以降支配人)

2019年1月から、今村悦朗に代わってNGT48劇場支配人となったのは早川麻依子である。
2019年5月に、第三者委員会報告書と矛盾する内容の事実認識をツイートし、大炎上した。 2020年3月に劇場支配人を退任。大炎上した事実認識については訂正も弁明も説明もしないまま退いた。

総じてAKSの経営者・責任者達は、十分な説明責任を果たさないまま、退場している。

岡田剛(NGT48副支配人→新会社Flora社長)

岡田剛を参照。

渡辺洋行(HKTとNGTの親会社スプルート社長)

2020年4月以降、NGT(およびHKT)の上には親会社としてSprootが存在する。
同社の渡辺洋行社長は2020年6月5日、ツイッター上で「NGT48のファンの皆さまへのご挨拶」を発表。
同発表と、それに対する反応の収集

メンバーの安心安全を守る事への意欲や、卒業生への配慮を示すなどの内容には評価と期待の声も集まった。
特に「卒業生も応援しています」としたメッセージは、「初めての、運営からの山口真帆さんと仲間達への配慮」声明であった。
山口さん達の卒業から、実に1年を過ぎてからの事であった。

少なくとも「事件について一貫して被害者である山口さんを叩き、卒業後も山口さん達へのネガキャンを続けていた吉成夏子AKS社長から、トップが変わった」事について、「マシな状況になったのは確か」とは言える。

一方で、渡辺洋行氏は2019年7月1日からAKSの社外取締役を務めており、「少なくとも2019年後半からの山口さんたちへのAKSからのネガキャンについて『全く知らない』では済まされない立場であろう」といった指摘を伴う懐疑的・批判的意見もある。

2021年3月現在、渡辺洋行氏の手腕は、未知数と言える。

なお、渡辺洋行氏が、株式会社ヴァーナロッサムの取締役を2020年8月31日に辞任していた事が、有志による株式会社ヴァーナロッサム登記簿謄本の調査により明らかになった(intention@NGT48さん取得の登記簿謄本、2020年11月30日取得、同年12月19日に公表)。
この辞任が、誰のどのような意図で起きたのかは不明である。また、どのような影響が今後あるのかも図り難い。

有志によるSprootの登記簿謄本の調査結果は右記の通りである(→intention@NGT48さん取得の登記簿謄本、2020年11月30日取得、同年12月25日・26日に公表)。

変わらないスタッフ

2020年7月8日、新潟県知事花角英世は「経営が変わったということで、新生NGTになったという風に伺っており、今後の活動を見守りたい」と述べている。

しかしながら、「20年3月には #NGT48 の運営会社がAKS(現・ #ヴァーナロッサム )から独立し、新年度から新体制が本格的にスタートしました。直接メンバーの皆さんと接するスタッフの皆さんの顔ぶれはあまり変わっていないとのことですが、」とJcastニュースがNGT48メンバーへの質問の中で報じた(2020年7/19(日) 11:00配信)。

「スタッフはあまり変わって居ない」ことには重大な意味がある。山口真帆さんが襲撃された後、現場に来た一人のスタッフが、暴行犯達の味方をし、警察には暴行犯の代弁者の如く振る舞っていた(スタッフの言動)。このスタッフも替わって居ないとすれば、現場の警備体制が結局改善されて居ないのではないかという疑義が生じる。

実際、2020年1月27日(26日深夜)、つきまとい被害に遭った中井りかさんがスタッフに助けを求めて連絡しても、返答すら無かった。

スカスカなウェブサイト

AKSは、2019年7月1日になってコーポレートサイトを立ち上げた。
換言すれば、それまでAKSのウェブサイトは無かった。

AKS公式サイト開設の際(2019年7月1日)、デイリースポーツは次のような記事を書いている。

>NGTの公式サイトでは、AKSのコーポレートサイトを立ち上げた理由について「今回の一連の出来事に対する反省を踏まえ、企業としての社会的責任に対する取り組みの強化の一環」と説明。昨年の元メンバー・山口真帆の告発に端を発する一連の騒動への反省を踏まえたものとしている(引用元:デイリースポーツ記事

このように、AKSは「一連の出来事(彼らは『事件』では無く『出来事』『騒動』等と呼ぶ傾向がある)への反省を踏まえて、コーポレートサイトを作った」、筈であった。

その後、代表取締役吉成夏子名義で、2020年4月1日に、社名変更と各グループの運営会社の独立を知らせる「ご挨拶」が、ヴァーナロッサム公式ウェブサイトに掲載された。
役員一覧も同ページに記載された。
アーカイブを確認すると、2020年4月1日時点、および2020年7月3日時点では、「ご挨拶」「役員一覧」があった事が分かる(2020年4月1日2020年4月23日2020年7月3日、アーカイブの日時表記は協定世界時:UTC、以下同じ)。

しかし2020年9月7日〜2021年2月25日時点でその「ご挨拶」は消えており、さらに役員一覧も消えている(2020年9月6日2020年9月19日2020年10月18日2020年11月17日2020年12月18日2021年1月21日2021年2月25日)。
「アクセス」情報(住所のみで、電話番号もメールアドレスも無い)のみが掲載される、異様な状態となっている。
AKBG海外事業を統括する会社の筈であるが、同日同時刻時点では、英語等の外国語表記は一切無い

このような「内容の無い」サイトであるが、meta name="description" には「株式会社ヴァーナロッサム公式サイト。企業情報、代表メッセージなどを掲載。」と記述されている。
ページの性格は変えておらず一時的な措置だからmetaタグは維持されているのか、単にmetaタグを替えるのを失念しているのかは不明。

現時点でのヴァーナロッサムのサイトへのリンクはこちらである。

役員の辞任を公表せず(2020年9月)

有志による株式会社ヴァーナロッサム登記簿謄本の調査により、渡辺洋行取締役・佐藤明夫取締役・大村拓也取締役が、2020年8月31日に辞任していた事が明らかになった(intention@NGT48さん取得の登記簿謄本、2020年11月30日取得、同年12月19日に公表)。この内、大村拓也氏は同年9月1日付で監査役に就任している。

これらの辞任・就任が、役員一覧がウェブサイトから消えた事と直接的因果関係があるかは推測の域を出ないが、いずれにせよヴァーナロッサムが、一度公開した役員一覧に変動があった事実をウェブサイトで3ヶ月以上公開していないのは、確実な事実である。

図表「運営は『一新』されたのか?」

「NGTの運営会社は一新された」と言われる事があるが、下図の通り、「一新」と評価し得る内容かどうかは疑問である。
確かに体制は変更され、運営会社も分割されたが、新しい親会社の社長はAKSの社外取締役(ヴァーナロッサムでも社外取締役)、新運営会社の社長は前NGT48劇場副支配人である。
上述の通り、メンバーと直接接するスタッフがあまり変わって居ない事も分かっている。

下記図表は、相関図の一部を拡大したものである(作成年月日が相関図より手前なのは、相関図完成が大幅に遅れ、運営会社体制説明部分のみが先に完成していたため)。

管理人/副管理人のみ編集できます