NGT事件につき、第三者委員会報告書、マスコミ記事、メンバー達の発言、弁護士の見解等々を比較・整理し、何が「確かに言えること」かを整理します。


本ページでは、AKS(その後ヴァーナロッサム)が、NGT48暴行事件での暴行犯らを民事で訴え、2020年4月8日に新潟地裁で和解が成立した顛末と評価につき、弁護士達の出典に則りつつ詳述する。

民事裁判の和解終わった/真実が明らかになったなどと捉えて居る弁護士は(訴訟の当事者である弁護士以外)一人もいない
そもそも本裁判は、暴行事件を巡る裁判なのに、暴行事件の被害者(山口真帆さん)は呼ばれもせず、発言の機会も一切与えられなかった、文字通りの「欠席裁判」であった。
メンバーが襲撃された事件裁判で、運営はメンバーの言い分を聞く機会も設けずに暴行犯の言い分だけを聞く、という、世にも奇妙な恐ろしい構図が堂々と展開された。
現NGT48運営(株式会社Flora)の社長岡田剛氏はこの裁判につき、- 「4月8日に(加害男性との)民事裁判で和解が成立しており、そこに出ていることがすべてだと思っています」(デイリースポーツアーカイブ7/21(火)15:44)と述べ、AKSからの姿勢を継承する事を明らかにした。

前提

不起訴処分は無罪では無い

  • 不起訴処分に対する不服申立/刑事告訴・告発支援センター
    • >起訴されて無罪と判断された場合には「一事不再理の原則」によって再度の起訴をすることは出来ませんが、不起訴の場合は、裁判所による審理を受けていないため、起訴をすることが可能です。
  • 弁護士 住田裕子先生
    • 「普通の裁判だったら2度と裁判は出来ませんが、不起訴の場合は起訴猶予、嫌疑不十分でも事情が変わったら、もう1回掘り起こして新たな証拠を見つけた場合は起訴することも可能なんです」「本当に少ないですけど。私も検事の時にやったことがあります」(スポーツ報知

会社は山口真帆さんの権利を勝手に処分できない

  • >他人の権利を勝手に処分することはできません。会社が従業員の権利を無視して勝手に第三者と和解などしても、従業員の権利が消えることはありません。

原告や被告が要請しなければ、第三者は証人として参加できない

「山口真帆はなぜ裁判に現れないのか」といった無知を伴う誹謗中傷が一部から起きたが、原告・被告のどちらかが証人として呼ばなければ、山口真帆さん(第三者)は訴訟で発言できない。
  • 弁護士 深井剛志先生による解説
    • >この裁判で、A(※引用者注:暴行犯)もC(※AKS)も、B(※山口真帆さん)を証人として呼ぶことを要請しなかった場合は、普通は呼ばれることはありません。
    • >Bが裁判の当事者になっていないときに、Bから「呼んでください」ということは出来ません。
    • >裁判所が職権で呼ぶことも可能ですが、呼んだケースはほとんどないと思います。
そして、被害者である山口真帆さんは、この裁判には一度も呼ばれず、言い分を述べる機会すら与えられなかった。
原告も被告も、暴行被害者に主張の機会を与えないという前代未聞の「暴行事件民事裁判」は、「犯人とAKS(ヴァーナロッサム)の和解」という形で終わり、「事件は終わった」と歪められて宣伝される材料になっている。

「この和解で真相が明らかに」などならない

  • 弁護士 深井剛志先生による「和解」解説(午後3:21 2020年4月8日)(午後5:16 2020年7月22日
    • >実質的な当事者が不在の裁判で、その当事者を貶めるような主張がなされているにも関わらず、その部分についての尋問や裁判所の事実認定もなしに和解で裁判を終了させたのに、「真実に近づけた」などの評価は非常に違和感があります。
    • >和解は一種の契約であり、今後の権利義務関係を新たに作出するものです。過去の事実関係の存否を確認することは普通はなく、仮にあっても両者の合意※に過ぎず、恣意的に操作ができます。ですので、「和解で出ていること」で過去の事件の真相が明らかになっているなどということは、ありえないものです。
      • ※しかもこの場合の「両者の合意」とは、暴行犯と、被害者を追放した会社との「合意」である。

結論:「AKSの敗訴に近い和解」

  • 弁護士 師子角允彬先生によるブログ:和解内容の評価(NGT裁判)
    • >結論から申し上げると、予想したとおり、AKS側の敗訴に近い和解だと思います。
    • 本人不在のところで、このような合意を形成し、それを外部に吹聴することに違和感を持つ人は、少なくないのではないかと思います。

解説YOUTUBE動画(弁護士:高橋裕樹先生による)


ヴァーナロッサム・Floraの宣伝材料に

2020年7月21日、NGTの新運営会社Floraの社長岡田剛も、「民事裁判で和解が成立しており、そこに出ていることがすべてだと思っています」と述べ、被害者無視の裁判が「すべて」とする見解を踏襲する事を公表した。
Floraも、被害者無視の民事裁判を宣伝材料にする姿勢は変わらない事が明らかになった。デイリースポーツ

マスコミの報道例(2021年)

2021年、マスコミでも「民事の和解で全て解決した」とは認識されていない。
一つの記事例が以下である。
NGT48を運営していたAKSは山口真帆への暴行容疑で逮捕されたファンを名乗る男性2人を相手に損害賠償を求めて民事裁判を起こしていたが、2020年4月に和解が成立した。あくまでAKSと被告の男性2人による和解であり、山口は出廷しておらず真相が解明したわけではない。“NGT問題”でアイドル卒業の3人は今? 山口真帆連ドラ初レギュラー、菅原りこ「BTSを踊ってみた」 (2021年4月24日、テックインサイト)

この記事ではこの後、NGT48運営会社Floraに対して甘い記述もしているが(※)、それでも山口さんが証言する機会は無かったこと、真相が解明したわけではない事は断り書きとして書いている。
この部分は正しい認識である。
裏を返せば、最大限NGT48運営に配慮をする記事を作り記述を行っても、民事での和解で全てが解決したとは言えないという現実を示すものである。

※なおこの記事全体は山口真帆さん、菅原りこさん、長谷川玲奈さんに好意的な記事で、3人の活躍を伝えるものである。

欠席裁判相関図(略図)

相関図も参照。
※スマホの場合、クリックすれば正常に表示される。
民事での和解・欠席裁判についての弁護士の解説

深井 剛志 先生

沢山の考察を公開し、沢山の質問に答えて下さいました。おそらく最も多く、NGT事件にかかるツイートをして下さった先生です。

参考にさせて頂いた諸弁護士先生紹介

深井 剛志(ふかい つよし)先生

深井先生はNGT48暴行事件を巡り、最も沢山ツイッターで発信をして下さった弁護士です。
  • 事務所ページ:旬報法律事務所 深井剛志
    • 主な取り扱い分野:民事事件一般、家事事件、労働事件、消費者事件、刑事事件、少年事件、破産、債務整理
  • ツイッターアカウント:深井剛志(@TSUYOSHIFUKAI)
  • 深井先生のNGT48暴行事件関連のツイート集トゥギャッターまとめ
  • 御著書
    • 地下アイドルの法律相談 (日本語) 単行本 – 2020/7/20 深井 剛志 (著), 姫乃 たま (著), 西島 大介 (著)

師子角 允彬(ししかど のぶあき)先生

労働問題に強い師子角先生は、主に民事訴訟の観点から沢山のブログを書かれました。

高橋 裕樹(たかはし ゆうき)先生

得意分野は・刑事事件、家事事件、交通事故。分り易い文章と動画で解説をして下さっています。

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