株式会社AKS第三者委員会も、個人として名指しはしていないが、NGT48のマネージャーについては手厳しい指摘をしている。
長くなるが以下、引用する。
>(ウ)マネージャー等スタッフ養成の必要性
>「つながり」を未然に回避するためには、上記(イ)に記載したとおりメンバーの教育が不可欠であるが、それととともに、マネージャーをはじめとするスタッフの養成も必要と考える。
NGTのマネージャーの中には、メンバーやファンに対して関心が薄い者もいるようであり、本委員会の意見としては、それを是正せよというレベルの指摘をするものではなく、AKSとして、年少あるいは若年のメンバーにアイドルとしてあるべき姿を教え導ける存在としてのマネージャーの養成が不可欠であるという指摘である。
>若い女性が、「会いに行けるアイドル」という極めて微妙な立ち位置において、「自覚」と「責任」を持って活動することに困難を伴うということは、本委員会の調査を通じても痛切に感じるところである。そのような中、メンバーが芸能活動を続けてゆくにあたっては、私的領域での接触が禁じられる理由について、マネージャー自身が正確に理解し、メンバーが正確に理解し納得できるまで丁寧に説明を行い、折にふれて、メンバーにその自覚を促すことが求められる。そして、メンバーがファンと私的に接触しそうになった場合や、ファンからそのような接触を受けた場合に正しい対応をする方向に教え導くためには、
メンバーの良き指導者・良き相談者としてのマネージャーの存在が不可欠であると思われる。
>しかしながら、
残念なことに、NGTのマネージャーの中には、自らにそのような役割が求められていることを明確に意識していない者がいるようにも見受けられた。そのため、
メンバーから、他のメンバーがファンと私的領域で接触していると相談された場合、「証拠がない」などとしてこれに取り合っていなかったことや、メンバーからファンとの私的領域での接触を告白されていたにもかかわらず、マネージャーは何も対処しなかったことがあった。その結果、メンバーの中にはマネージャーに相談しても何も解決しないと考える者が存在していた。
>このことは、まず、前記2(2)「マネージャー業務」に記載したとおり、AKSにおいて、マネージャーの業務に関する明確な規程がないことが原因と考えられる。マネージャーがどのような職務を負うのか、誰の指揮・命令に従う必要があるのか明確に定められていない中では、マネージャー自身、支配人の指示に従って言われたことをやっていればいい、あるいは、目の前にあることを処理していればいいという考えに陥りやすいことは否定できず、NGTにおいても似たような状況に陥っていたのではないかと推測することができる。
>だとすれば、まずは、マネージャー業務に関する明確な規程を設け、その権限や役割を明確化することが早急に対応すべき事柄と考えられる。
>規程の設置に加え、これを実効的に運用するためには、マネージャーに規程に従った業務を行うよう教育することも必要となる。
>特に、本件事件当時の前支配人が、マネジメントを専門とする人物ではなく、マネージャー教育のあり方、実践に精通していなかったことも原因として挙げられるが、それ以上に、AKS自体に、マネージャーを養成すべき部署が存在せず、全てが現場での判断の蓄積で行われていたことにも起因していると考えられる。
>直ちに、自社において、そのような部署を設置することには困難を伴うとは思われるが、早急な対応が必要であり、これを怠ることは、マネージャーとメンバーとの間の信頼関係が築けず、かつ、メンバーの教育が十分に行いえないことを意味し、その結果、ファンとの私的領域での接触のみならず他の面でも不適切な事象が発生する危険をはらんでいる。